化学実験リポート-4 「繰り返し測定」
化学実験リポート-4 「繰り返し測定」
これまでに物体の質量や長さの「測定」という操作は経験していると思いますが、同一の測定を繰り返しおこなった経験はありますか。同一の測定や実験を繰り返しおこなうことを「繰り返し測定」や「繰り返し実験」と呼び、繰り返し回数をn回と表記します。よく研究の現場では「今、nいくつ?」「n = 2、あと一回だ!」といった会話を聞きます。通常は繰り返し3回以上(n = 3以上)の測定や実験をおこなうことが科学研究において求められています。その理由としては測定者による測定値の読みの誤差や測定機器の使用法による誤差、など必ず生じる誤差を評価して初めて信頼できる値となるからです。
本日は定規と定規より正確に測定が可能なノギスの二つを使って金属片の測定を繰り返し行い、二つの手法の誤差を比較しました。ノギスは次回も使用しますので使い方、読み方を忘れずに。
環境科学コース 担当教員
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化学実験リポート-3 「実験器具」
化学実験リポート-3 「実験器具」
今回は20数種の実験器具(主にガラス器具)を用意し、それらの名称と用途を学びました。まずは器具を手に取って実験ノートに形状やガラス面に記載されている事項、名称を記録しました。「なんだ?このマーク、ドルみたいでドルじゃない。」とか「TDとTCは違うのかな?」という声がちらほら聞こえます。とても良い着眼点です。
すべての実験器具の名称を覚えたら、教員の前で名称を答えるテストです。実験器具を正しく覚えることは今後とても重要な意味を成します。卒業研究が始まると、教員から口頭で指示をもらうこともあります。その時に器具名を聞いて、パッと頭にその器具の形状や用途が思い浮かばないと実験は進みません。
また授業で行う実験ではこちらがその日に使用する実験器具を机上に用意することがほとんどですが、卒業研究では各実験に必要な器具類を「自ら考え、自ら選択する」ことができないといけません。今後のために今回覚えた実験器具名と用途は忘れないように復習しておきましょう。
環境科学コース 担当教員
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ようこそ庄原キャンパスへ! 環境科学コース主催のオリゼミが開催されました
4月26日に環境科学コース主催のオリゼミが開催されました
庄原キャンパスでは新入生に向けた環境科学コース主催のオリゼミ(オリエンテーションセミナー)が一足先に4月26日に開催されました。
環境科学コース主催のオリゼミでは「新入生が主役となり、学生間のみならず学生-教員間の親睦を深めながら地域を知る。そして生命環境科学の学びのスタートダッシュとなるように。」というコンセプトのもと企画、運営しています。新しく生命環境学科の一員となった新入学生の自己紹介、環境科学について考えるといった内容から始まり、皆さんがリラックスして打ち解けてきた午後には薪割り・焚き火イベントと盛りだくさんの内容でした。
まずはグループ分けくじ引き。参加者52名をくじ引きでシャッフル!初めましてのメンバーも多い中、まずはアイスブレイクです。少し緊張がほぐれてきたところ自己紹介が始まりました。自己紹介は各グループリーダーの教員が決めたテーマに従って、思い思いの自己PRをしてくれました。
次は皆で「「環境問題」と言われて思い浮かぶのはどのようなことでしょうか。」、「生命科学と環境科学とのつながりはどのようなことでしょうか。」という二つの問いかけを用いて環境科学について考える時間です。この「環境科学について考える」問いかけは環境科学コースで学んでいく過程で折に触れて何度か行われるお決まりのものです。オリゼミという入学早期でのこの問いかけは、環境科学を学ぶスタート地点の新入生の皆さんに環境科学を学ぶことの意味を考えてもらうという、とても大切な機会であると考えております。また、これから4年間の学びの中での道しるべとなるものでもあります。難しいなと感じた方も、そうでなかった方も色々だと思いますが、「大学での学びは難しそうだけれど面白そうだな」と少しでも感じたならば、そこが学びのスタートです!
午後はお待ちかねの“薪割りと焚き火イベント”です!
薪割りは小林先生が「西城 木の駅プロジェクト」で共同研究された、庄原市西城町の方々にご協力を頂きました。木の駅プロジェクトの皆さまが出前薪割り講座でコツや注意点を教えて頂き、えーい!!!と斧を振りかぶります。パッカーン!といい音がして薪が割れると、拍手喝采です。西城 木の駅プロジェクトの皆さま、ご協力本当にありがとうございました。薪割りに適している木材は湿り気のあるもので、焚き火に適した薪はある程度乾いたものですので本日割った薪は残念ながらなかなか燃えません。そこで昨年のオリゼミで先輩方が割った薪を使って焚き火をしました。今年のオリゼミで皆さんが割った薪は次年度入学してくる学生さんのオリゼミで使用する予定です。このように環境科学コース主催のオリゼミでは薪割りイベントが伝統になり、「薪のバトン」が代々受け渡されることを願っております。
これから4年間一緒に頑張りましょう。オー!!!
環境科学コース 担当教員
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化学実験リポート-2 「安全データシート(SDS)」
化学実験リポート-2 「安全データシート(SDS)」
皆さんは「安全に実験を行うためにどうしたらよいのか。」といったことを考えた事はありますか。実験には事故や危険がつきものですが、しっかりと対策を講じていれば危険なことを防いだりリスクを下げたりすることはできます。
本日は実験で使用する試薬の安全データシート(SDS)について学びました。内容は多岐にわたり、へぇ~と初めて見聞きする単語も書かれています。そのSDSを実験の途中で毎度確認することは難しいため、SDSの中でも要点が試薬の瓶のラベルに書かれています。
次回のために数十種の実験器具を用意しています。さぁ次回はどのような化学実験になるでしょうか。お楽しみに!!
環境科学コース 担当教員
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化学実験リポート-1 「化学のみならず科学の基礎」
化学実験リポート-1 「化学のみならず科学の基礎」
大学生活が始まって約一週間ですが、いかがでしょうか。少しずつ慣れてきていますか。ここ数日は春とは思えない冷え込みが続いていましたが、少しずつ太陽のぬくもりを感じることができるようになっていました。昨日は、生物資源科学部生命環境学科1年生が2つのクラスに分かれて必修科目である化学実験と生物学実験に取り組みました。
化学実験は環境科学コースの教員が担当します。これから「化学実験リポート」として、各回の様子をご報告いたします。
初回はオリエンテーションと安全に実験を行うために必要な安全教育を実施しました。白衣の正しい着用や、ほとんどの学生さんが初めて手にする「実験ノート」の活用方法などを学びました。実験ノートへの記録は化学のみならず科学の基礎とも言えます。これから安全に実験を行うことはもちろんですが、科学の基礎をしっかりと身に付けていきましょう。
環境科学コース 担当教員
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研究室探訪-13 環境物質動態研究室 尾崎先生
研究室探訪-13 環境物質動態研究室 尾崎先生
環境科学コース 研究室探訪13回目は、2025年4月に着任されたばかりの尾崎先生です。尾崎先生はどのような研究をされているのでしょうか。早速、お話を伺ってみましょう!
Keywords:微量有害化学物質、非意図的汚染物質、新興汚染物質、生活由来化学物質、環境動態、環境リスク、インフラ老朽化
インタビューアー: こんにちは尾崎先生、よろしくお願いします。
尾崎先生: こちらこそ本日はどうぞよろしく!
インタビューアー: 尾崎先生はどのような授業をご担当されていますか。
尾崎先生: 実験や演習なんかも含めていくつかありますが,いちばんコアになるのは「環境衛生学」「水循環管理学」ですね。環境衛生学は2年生向け科目で主に室内やいろいろな工場や作業空間の衛生管理について勉強します。水循環管理学は3年生向け,水環境保全のための政策と技術,その技術として最も重要な上下水道について勉強します。
インタビューアー: 尾崎先生は何について研究されていますか。
尾崎先生: 都市の大気,水,地中での,いわゆる微量有害化学物質の発生とその先の動き方を,物質収支の発想で包括的に捉える事を大きな目標にして研究しています。今は特に下水管から,生活排水が老朽化によるひびわれなどを通して外部環境へ漏出する影響を探っています。
インタビューアー: 研究で心がけているのはどんなことですが。
尾崎先生: そうですね…。まず市街地という現場をよく歩き回り見てそこでじっくりと考えること,そして分析ではさまざまなノイズの影に隠れがちなわずかなシグナルを間違えなく捉えること,このふたつを大事にしています。そして両者を結びつけた物質収支解析を通して「これだけは間違いない」といえることをがっちり掴むこと,それを目指して奮闘しています。
インタビューアー: 実験ではどんな機械や装置を使っていますか。
尾崎先生: 一般的な分析装置を別にするとまずガスクロマトグラフ質量分析計,これはさまざまな微量な有害物質の分析が可能です。あとはルミノメーターという分析機器です。これはサンプルからは生じる光を読み取るものですが,発光細菌という細菌がいるんですが,これは自分自身でちょっと緑っぽく光るのですが,たとえばその光の強さを測定するのです。この菌を利用して水の毒性を測ります。この菌が汚染された水に接触すると汚染の影響で光が弱くなります。その弱まりが水の毒性の強さとなるわけです。生物検定試験と言われるものの一種です。
インタビューアー: なるほど,そういう装置を使って汚染の原因をさぐるのですね。
尾崎先生: はい。たとえば生活排水の漏出というのはちょっとくらいあっても他の汚濁と混ざってそれとわかりにくい。ここだ!というためにはいろいろ工夫が必要になります。さまざまな,混ざった原因をちゃんと区分けするためにこれらの分析装置の力を借りるわけなのです。
インタビューアー: ところで尾崎先生は今年4月からこちらへ赴任されましたよね。県大に来た印象はどうですか。
尾崎先生: 初めてこのキャンパスに訪れたのは実は12月の末,講義期間も終わったあとでした。文字通りとっても寒かったですね。学生さんもあまりいなくて正直ちょっとさみしい印象を受けました。でも4月にやってきたら自然に囲まれた,ゆったりとした春のキャンパスの,華やいだ美しさに驚きました! 新学期になったら学生さんもやってきて,活気が出てきて,いいところだなあ,と思いました。印象的だったのが,学生さんがみんなとてもはきはきと挨拶をすることです。建物内を歩いているだけでもにこにこした気分になります。いいところに来たなあ,と思いました。
インタビューアー: 本日はお忙しいところどうもありがとうございました。
尾崎先生: こちらこそ! これから頑張っていきますのでよろしくお願いします。
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