化学実験リポート-1 「化学のみならず科学の基礎」
化学実験リポート-1 「化学のみならず科学の基礎」
大学生活が始まって約一週間ですが、いかがでしょうか。少しずつ慣れてきていますか。ここ数日は春とは思えない冷え込みが続いていましたが、少しずつ太陽のぬくもりを感じることができるようになっていました。昨日は、生物資源科学部生命環境学科1年生が2つのクラスに分かれて必修科目である化学実験と生物学実験に取り組みました。
化学実験は環境科学コースの教員が担当します。これから「化学実験リポート」として、各回の様子をご報告いたします。
初回はオリエンテーションと安全に実験を行うために必要な安全教育を実施しました。白衣の正しい着用や、ほとんどの学生さんが初めて手にする「実験ノート」の活用方法などを学びました。実験ノートへの記録は化学のみならず科学の基礎とも言えます。これから安全に実験を行うことはもちろんですが、科学の基礎をしっかりと身に付けていきましょう。
環境科学コース 担当教員
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研究室探訪-13 環境物質動態研究室 尾崎先生
研究室探訪-13 環境物質動態研究室 尾崎先生
環境科学コース 研究室探訪13回目は、2025年4月に着任されたばかりの尾崎先生です。尾崎先生はどのような研究をされているのでしょうか。早速、お話を伺ってみましょう!
Keywords:微量有害化学物質、非意図的汚染物質、新興汚染物質、生活由来化学物質、環境動態、環境リスク、インフラ老朽化
インタビューアー: こんにちは尾崎先生、よろしくお願いします。
尾崎先生: こちらこそ本日はどうぞよろしく!
インタビューアー: 尾崎先生はどのような授業をご担当されていますか。
尾崎先生: 実験や演習なんかも含めていくつかありますが,いちばんコアになるのは「環境衛生学」「水循環管理学」ですね。環境衛生学は2年生向け科目で主に室内やいろいろな工場や作業空間の衛生管理について勉強します。水循環管理学は3年生向け,水環境保全のための政策と技術,その技術として最も重要な上下水道について勉強します。
インタビューアー: 尾崎先生は何について研究されていますか。
尾崎先生: 都市の大気,水,地中での,いわゆる微量有害化学物質の発生とその先の動き方を,物質収支の発想で包括的に捉える事を大きな目標にして研究しています。今は特に下水管から,生活排水が老朽化によるひびわれなどを通して外部環境へ漏出する影響を探っています。
インタビューアー: 研究で心がけているのはどんなことですが。
尾崎先生: そうですね…。まず市街地という現場をよく歩き回り見てそこでじっくりと考えること,そして分析ではさまざまなノイズの影に隠れがちなわずかなシグナルを間違えなく捉えること,このふたつを大事にしています。そして両者を結びつけた物質収支解析を通して「これだけは間違いない」といえることをがっちり掴むこと,それを目指して奮闘しています。
インタビューアー: 実験ではどんな機械や装置を使っていますか。
尾崎先生: 一般的な分析装置を別にするとまずガスクロマトグラフ質量分析計,これはさまざまな微量な有害物質の分析が可能です。あとはルミノメーターという分析機器です。これはサンプルからは生じる光を読み取るものですが,発光細菌という細菌がいるんですが,これは自分自身でちょっと緑っぽく光るのですが,たとえばその光の強さを測定するのです。この菌を利用して水の毒性を測ります。この菌が汚染された水に接触すると汚染の影響で光が弱くなります。その弱まりが水の毒性の強さとなるわけです。生物検定試験と言われるものの一種です。
インタビューアー: なるほど,そういう装置を使って汚染の原因をさぐるのですね。
尾崎先生: はい。たとえば生活排水の漏出というのはちょっとくらいあっても他の汚濁と混ざってそれとわかりにくい。ここだ!というためにはいろいろ工夫が必要になります。さまざまな,混ざった原因をちゃんと区分けするためにこれらの分析装置の力を借りるわけなのです。
インタビューアー: ところで尾崎先生は今年4月からこちらへ赴任されましたよね。県大に来た印象はどうですか。
尾崎先生: 初めてこのキャンパスに訪れたのは実は12月の末,講義期間も終わったあとでした。文字通りとっても寒かったですね。学生さんもあまりいなくて正直ちょっとさみしい印象を受けました。でも4月にやってきたら自然に囲まれた,ゆったりとした春のキャンパスの,華やいだ美しさに驚きました! 新学期になったら学生さんもやってきて,活気が出てきて,いいところだなあ,と思いました。印象的だったのが,学生さんがみんなとてもはきはきと挨拶をすることです。建物内を歩いているだけでもにこにこした気分になります。いいところに来たなあ,と思いました。
インタビューアー: 本日はお忙しいところどうもありがとうございました。
尾崎先生: こちらこそ! これから頑張っていきますのでよろしくお願いします。
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建材及び建設製品の環境影響を見える化するためのEPD(環境製品宣言)のルールが公表されました
近年、温室効果ガスをはじめとする環境影響を定量的に把握し公表することが盛んにおこなわれています。そのうちの一つに環境ラベル(例えばエコマーク、グリーンマーク)があります。これらの環境ラベルの中に、環境負荷量の算定結果が公表される、EPD(Environmental Product Declaration:環境製品宣言)があります。わが国の代表的な活動にはサステナブル経営推進機構(SuMPO)が実施しているSuMPO EPDがあります。
このうちの、建材及び建設製品について、国際的な規格基準に準拠するための評価ルール(PCR:Product Category Rule)の改訂が行われました。この改訂にモデレータとして参画したのが環境科学コースの小林准教授です。
・SuMPO EPD - PCR 建材及び建設製品 v.2.0.0
建築分野における脱炭素・カーボンニュートラルの取り組みは、産学官が連携して、ますます盛んにおこなわれるようになっています。その一つとしてEPDの取得の重要性が高まっています。今回改訂されたルールに基づき、様々なEPDの取得が促進されることが期待されます。
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西村教授の最終講義を開催しました
西村教授の最終講義を開催しました
環境科学コースでは、3月27日(木曜日)に、令和6年度末をもって本学を退職される西村和之教授の最終講義を開催しました。西村教授からは、「県立広島大での20年+」と題してお話しいただきました。学生や教職員などに向けて、これまでのご活動を踏まえ、環境問題のみならず、物事に取り組む姿勢なども含め、多岐にわたる内容をご教授頂きました。
この最終講義には、庄原キャンパスの教員・職員のほか、西村研究室の卒業生、現役学生など、多くの方が参加しました。
西村先生、これまで本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
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卒業式が開催され43名が巣立ちました
卒業式が開催され43名が巣立ちました
3月19日(水曜日)に、庄原キャンパスで卒業式が行われました。
環境科学コースからは、43名(環境科学科を含む)が新しい環境に旅立ちました。
また、卒業式終了後には、卒業生ひとりひとりに対して卒業証書が授与されました。
4年間、学んだことを胸に、社会で活躍していただくことを祈念しています。
環境科学コース
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県立広島大学で日本LCA学会第20回研究発表会が開催されました
県立広島大学で日本LCA学会第20回研究発表会が開催されました
CO2排出量などを評価する手法であるLCA(ライフサイクルアセスメント)に関する学会である、日本LCA学会の第20回研究発表会が、3月5日~7日に、県立広島大学 広島キャンパスで開催されました。
日本LCA学会の研究発表会では、さまざまな分野で活動するLCA関係者が一堂に会し、議論する国内学会です。LCAをはじめとしたライフサイクル思考に基づいた幅広い分野にわたる発表が多数予定されました。過去最高だった昨年度を大きく上回り、550名超の参加者、発表件数も360件超となり、活発な議論が行われました。
本研究発表会の実行委員長は生命環境学科環境科学コースの小林謙介准教授(写真)が務めました。また、本学は後援しました。
ご関心がありましたら、ぜひ、下記サイトをご覧ください。
https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jlcamt20
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