化学実験リポート-10 「標線」
化学実験リポート-10 「標線」
前回に引き続き本日はBクラスが溶液調製を行いました。溶液調製の主役は「メスフラスコ」です。このメスフラスコには標線と呼ばれる線が一本引かれています。これは標線まで液体を入れることで各メスフラスコの容量になるように引かれた線です。ガラス製のメスフラスコはガラスの加工をする過程で僅かに形が変わることもあるため、ガラスの成型をした後にその容量になるよう標線を引くそうです。つまり、同じ容量のメスフラスコであっても標線の高さは個体差があります。
標線に合わせる時は目線の高さで、液面が屈曲している部分(メニスカス)の一番底の部分が標線のところにくるように少しずつ溶媒を入れます。これをメスアップと呼びます。
今回の溶液調製が正しくできているかどうかは、次回以降の実験で明らかになります。お楽しみに。
環境科学コース 担当教員
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令和7年度 「環境の日」ひろしま大会に出展しました
令和7年度 「環境の日」ひろしま大会に出展しました
6月21日(土曜日)に環境の日ひろしま大会が広島市にある基町クレドにおいて開催されました。このイベントは広島県内の環境にかかわる活動を行っている組織が出展し、その取り組みを紹介するものです。このイベントに、生命環境学科 環境科学コースとして出展しました。
環境科学コースのブースでは、環境科学コースの内容を紹介するとともに、
①紫外線ビーズを用いた紫外線の影響の体験
②エコマークやカーボンフットプリントなどの環境ラベルの紹介
に関する体験イベントを実施しました。
環境科学コースの展示ブースには、200名以上の方が訪問されました。多くの子供たちも参加され、楽しみながら様々な体験をしていただけたようです。
今回の出展では、学生5名が展示の説明や体験イベントのサポートを行いました。大人から子供まで、多くの人と触れ合いながら、楽しく参加できたようです。また、人に説明することを通して、理解がより深まったようです。
✓環境の日ひろしま大会
環境の日ひろしま大会出展担当教員
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化学実験リポート-9 「溶液調製」
化学実験リポート-9 「溶液調製」
実験に使用するために、定められた濃度の溶液を一定量作製することを「溶液調製」と言います。本日の化学実験では次回、次々回の化学実験で使用する溶液を自分たちで調製しました。
溶液調製にあたってまずは濃度計算を行って、必要な溶質や溶媒の量を算出することが必要です。計算に苦戦している学生さんが多く見受けられましたが、今後の学生実験でも卒業研究でも必ずと言って良いほど濃度計算は登場します。第4クオーターの化学演習でも濃度計算を取扱いますので、復習しておきましょう。
環境科学コース 担当教員
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化学実験リポート-8 「実験補助員の活躍」
化学実験リポート-8 「実験補助員の活躍」
折返し地点に来た化学実験ですが、毎回の実験で皆さんを学部3年生や4年生が実験補助員としてサポートしてくれています。実験室に来るとすでに机の上には実験器具やコメントのついた前回のレポートが置かれていますよね。これらの準備をしてくれているのは実験補助員の皆さんの先輩です。また終了後の片付けももちろん手伝ってくれています。
実験補助員の二人からは「1年生に分かってもらうのに苦労した」とか「教えるということで今まで以上に勉強になる」といった声があがっています。終了後には反省会をしながらお菓子を食べて、疲れた身体を回復させてから帰宅しています。
教員も実験補助員にはとても助けられています。どうもありがとう。
[caption id="attachment_1335" align="alignnone" width="300"] KODAK Digital Still Camera[/caption]
環境科学コース 担当教員
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米村研学生がモンゴル・バヤウンジュールで研究活動をしてきました
米村研学生がモンゴル・バヤウンジュールで研究活動をしてきました
2025年5月に米村研究室の田端さん(博士課程後期2年)がモンゴルのバヤウンジュール(Bayan-Unjuul, Mongolia)で研究活動をしてきました。この活動は鳥取大学乾燥地研究センター・寺本先生との共同研究「海岸砂丘生態系および半乾燥地草原における天然および人工有機物の分解動態の解明」の一環として行いました。乾燥地は南極大陸を除いて地球の陸域の46%を占め,世界人口のうち3分の1が過ごす地域です(IPCC, 2021)。そのような乾燥地での有機物の分解について調べるための野外実験を実施しました。
研究からは脱線しますが,現地ではゲル(伝統的な遊牧民の移動式住居)で過ごすとともに,食事も遊牧民の方が作って下さったものを頂いたようです。
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・鳥取大学乾燥地研究センター … https://www.alrc.tottori-u.ac.jp/japanese/
二酸化炭素が火山灰土壌に物理吸着されることを解明(国際誌に近日掲載)
二酸化炭素が火山灰土壌に物理吸着されることを解明(国際誌に近日掲載)
県立広島大学・米村研と農研機構・農業環境研究部門の研究成果が査読付き国際誌であるSoil Science and Plant Nutritionに受理され,近日中に掲載されます。当研究室の大学院生が筆頭著者として執筆しています。なお,現時点では未掲載ではあるものの雑誌のウェブサイトでは”Latest Articles”としてご覧いただけます。本論文では火山灰土壌が二酸化炭素を自然環境中で取り得る温度・圧力の範囲で物理吸着することを解明した内容をまとめました。報告した成果は,陸域生態系の炭素循環を深く理解するための新たな視点を提供すると期待されます。
Tabata Soichi, Yonemura Seiichiro & Wagai Rota. (2025). Adsorption and desorption of carbon dioxide by volcanic ash soil: quantitative analysis using the flow-through chamber method. Soil Science and Plant Nutrition, 1–8. https://doi.org/10.1080/00380768.2025.2496402
陸域生態系における炭素循環は地球温暖化と関連して重要な研究テーマとなっており,その構成要素である植物や土壌が注目され世界的に多くの研究がされています。土壌では植物から供給された有機物(枝・葉など)が溜まり、土壌動物や微生物によって分解されて最終的には大気へ二酸化炭素(温室効果ガス)として放出されます。過去,このような土壌有機物の分解に注目した研究では、有機物分解の際に生じる二酸化炭素は「生物的なメカニズムによるもの」として解釈されてきました。そのような関連分野の常識に対し,本研究の成果は生物的メカニズムだけでは解釈できない二酸化炭素の交換,すなわち物理的なメカニズムによる交換という新たな視点を与えます。これまで多くの研究者が行った土壌における二酸化炭素の交換過程についての研究では吸脱着現象が考慮されていません。そのため,本成果をきっかけに,これまでの土壌での二酸化炭素動態に関する膨大なデータに対する既存の解釈を変更されることも考えられます。
*写真:本研究を行った実験システム。内部に土壌を入れ込んで実験しました。
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・論文記事 … https://www.tandfonline.com/doi/pdf/10.1080/00380768.2025.2496402
・農環研・農業環境研究部門… https://www.naro.go.jp/laboratory/niaes/